【カスハラと老害について】サービス業をしていて、許せないことがある。
サービス業は立場が弱すぎる。
それが、カスタマハラスメントに繋がっている。
会社、店員が顧客に対して、場合によっては断固とした態度をとれるだけで、大きく変わると思うが、現実そうはならない。
大半は、会社、店員は泣き寝入りである。
それがあまりにも許せないというお話である。
①カスタマーハラスメント被害。
やはり、お客様第一主義が変な意味で広がったからではないかと思う。
そのため、サービス業は顧客のために尽くすことが当たり前というような風潮になっていると私は思う。
でも、「尽くすのが当たり前!」なんて考えはあり得ない。
ビジネスでは対価(お金)を払わなければ価値を提供してくれない。
これは、どの国でも共通だと思う。
お金が足らなければ、モノを買うことも出来ない。
サービスに関しても同様である。
特に接客や心配りなどは多くの場合無料である。
すなわち、ビジネスの価値で照らし合わせれば、多くを要求することが間違っているのである。
それなのに、私の周囲では平然と飲食店や小売店などの店員に対し・・・
「おれは、わたしは客やぞ!」
(この発言が出る事態で論外!店員を下に見ている。)
「金払ってるんやぞ!」
(内容はわからないが、イヤならそんな店行くのやめたら??)
「ワシも経験あるから教えたる」
(いやいや、頼んでないですけど)
偉そうにいっているが、どこも価格をうりにしている飲食店での出来事だ。そういった場違いな発言を聞く度に私は思う。
サービスは無料ではない!
上に挙げた発言からわかる通り、全て接客などの無料のサービスにカスハラは大きな期待を持ちすぎている。
何度も言うが、接客にお金は払っていないのだ。
(間接的に人件費というので上乗せはあると思うが、ここでは言及しない。)
一般にある小売店、飲食店で接客に関してそこまで文句をつけるのはお門違いなのである。あくまで人として対等であるので敬意を持って接するべきであるし、私もそうしている。
(文句を言いたい気持ちはわからなくもないが。)※一般常識に照らし合わせておかしな振る舞いは別ではあるが。
それに、低価格帯で勝負している会社に現実的にそこまで高いクオリティのサービスを提供するような時間も余裕もない。余裕があれば価格を下げるための作業を割り当てられるだろう。
だからこそ、低価格を実現できるのだ。そこを消費者は理解しなくてはならないし、受け入れることが賢明だ。
高いサービスを期待するなら、相応のお金を支払うのが筋である。
どちらにせよ上質な接客をお望みなら、我々消費者もその分の対価を支払う必要がある。
コンビニでおにぎり1個300円。
スーパーでジュース1本300円ぐらい支払えば上質な接客を得ることが出来ると思うが、いかがだろう?
私は絶対にイヤだが。
たくさんのお金を積み上げれば上質な接客を独占できるのだ。そういった消費者としての努力をせず、自分の欲しいものばかり主張するのは子供じみていると私は思う。
②日本だけなのか顧客や取引元がこんなにも強いのは。
他の国は知らないが、日本はとにかく顧客が神格化されすぎているように思う。
顧客だから何をしてもいい。
サービス業は顧客の希望に応えるのは当たり前。
そんな空気がある。
でも、冷静に考えてみると違うだろう。
サービスの対価には必ずそれに見合った見返り(金額)が必要だ。
例えば最近多い、飲食店や小売店などでの無茶なクレーム(まずいから金を返せ。表情や態度で顧客の要望に応えろ。何でも返品、店員の態度への難癖、店員を召使いとでも思っているような言動
)
上に挙げたようなことは、サービスでもなんでもない。
勝手な顧客の希望である。
小売店も飲食店も慈善事業ではない営利目的の企業である。
そんな無茶な希望を全て聞いていたら、どんな会社でも潰れてしまう。
仮にそこまでのサービスを実現するとしたら、今のような最低賃金での雇用など不可能だろう。
飲食店で口に合わないからという理由で、料理のチェンジが出来るようにすれば、確実に現在の2倍以上はお金を支払うことになる。
それに、店員に自分の表情、態度を読みとり声かけ、行動してほしいなら、高級ホテル並の飲食費を要求されるだろう。
コーヒー1杯が1000円以上する。
ハイパーインフレである。
つまり、サービスとは金額で決まると私は思っている。
薄利多売のスーパーや、価格勝負の飲食店で接客など要求することが、消費者の傲慢であると私は思っている。
(だからといって企業が接客やサービスレベルの向上を放棄するのは違うと思うが)
安くしろ!
だが、接客、接遇も落とすな!
サービスも重視しろ!
そんなことは土台無理なのだ。
まさに日々の労働と同じで、
人を減らせ!
でも、品質は落とすな!
残業も許可しない!
だが、生産数を減らすのは認めない。
同じことである。
カスタマーハラスメントとはこういったことも含んでいると私は思っている
③あげく酔っぱらいに説教される屈辱。
私が非常に不快な思いをした出来事がある。
それは、飲食店で働いていた時のことだ。
ある日、接客中に酔っぱらいに絡まれた。
(ちなみに居酒屋でもないし、時間帯も日中である。)
何やら、料理の味や提供時間に不満があったみたいだ。
それぐらいのクレームは日常的にあるので大した問題ではないが、何故かそこから説教に波及した。
「おまえ~ ことばのつかいかたー しらんな?わしがだれかわかっとんか?」
(呂律が回っていないので当然聞き取りも難しい。)
私は聞き取りにくかったので、聞き返した。
すると・・・
「おまえ、くちの聞きかたなってないな!ならおしえたるわ!おまえわしの息子ぐらいやろ!!」
そんな感じの説教を10分ぐらい繰り返し聞いた。
当時の私は20代であったので、確かに言葉遣いは拙かったと思う。
だが、私が納得できないのは昼間から酔っぱらっているような大人に説教などされたくないということだ。
今思い出しても腹が立つ。
おかしいとは思わないか?
人に言葉遣いなどで説教をしているのに、自分は酔っぱらって何を言っているかわからない状態なのだ。
今は飲食店で働いてないので、そういった被害はないが今でも被害にあっている人はいるのではないだろうか?
これだけは、いいたい!
あんたらなんかに説教されたくないんだよ!
以前何かの本に書いてあったのを思い出した。
キャバ嬢がお客さんに
「こんな仕事を親はどう思っているの?」
と質問されることが不快だと言うことだ。
確かにその通りだと思う。
そのキャバ嬢に嬉しそうに金を貢いでるのは、他でもないあんただろう!と思うのも無理はない。
④会社・店員が断固たる態度が許される世の中。
いろいろ書いたが、必要なことは会社や店員が横暴な顧客に対して断固とした態度がとれるようになれば良いと思う。
それと社会全体の意識としても、そんな乱暴な態度の人を許容しないようになってほしい。
そうなれば、自ずとカスハラの被害も減っていくのではないかと思う。
会社・店員も泣き寝入り、周囲の人も見て見ぬ振りという状態がまずいと思う。
(カスハラする人間が一番悪いのだが。)
それをお互いに少しづつでも是正することで、確実に社会は良くなっていくと思う。
完璧なんて目指すつもりはないが、今のように言いたい放題の世の中は変わるべきだと断言する。
社畜としての心からの願いである。